点と点

読書録&にっき

2017年6月

6月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1561
ナイス数:9

カント 世界の限界を経験することは可能か (シリーズ・哲学のエッセンス)カント 世界の限界を経験することは可能か (シリーズ・哲学のエッセンス)感想
読了。
ページ数は100強だがカント哲学の理解し難さは理解できる。
カントに関する基本?用語を知らなければまず読み切るのも難しいのではないか。かくいう自分も完全に理解出来ていない。
第1章では、カントのアンティノミーに関する考察、特に時間と空間のアンティノミーに関する考察を見ていった。
第2章では、超越論的観念論(現象と物自体の区別)をもとに神の存在について考察をしている。神の無限性?(観念の枠で捉えられない)ことの証明。
第3章では、高尚(美しさと崇高さ)に関する記述があった。
全体的に難しいが面白い。
読了日:06月26日 著者:熊野 純彦
不平等を考える: 政治理論入門 (ちくま新書1241)不平等を考える: 政治理論入門 (ちくま新書1241)感想
読了。
第1章では制度とは何かを論じている。制度は市民の連帯を生み、連帯した市民によって強化されるという循環を生むもの。そしてその循環に当てはまることが出来ない制度こそ、改廃される制度である。
第2章では、連帯というワードから平等実現のための社会保障のあり方について論じている。つまり、生活保障のような事後的な対策に留まらず、ベーシックインカムのような事前の保障(財産所有のデモクラシー)が必要だということ。
第3章では、制度の維持改善のための熟議、アカウンタヴィリティの需要性が指摘された。読みやすかった。
読了日:06月24日 著者:齋藤 純一
迷走する民主主義 (ちくま新書)迷走する民主主義 (ちくま新書)感想
ゼミで使用。
三部構成で第二部が民主党政権時代の批判的分析、その他が民主主義に関する考察。
民主党政権の分析は批判的見地から参考になる。特に高速道路無料化による公共交通への影響と、それに関連する東日本大震災時における公共交通(船舶)の活躍の指摘は印象深い。ただし、著者は民主党政権が相当嫌だったのかなと思うくらい辛辣である。
民主主義に関する考察はいまいちパッとしなかった。(理解が追いついていない)クフとか出されても困るって感じ。
全体としては構成に一貫性がない感は否めないが、急いで読んだので再読必要。

読了日:06月16日 著者:森 政稔
民法〈2〉物権・担保物権 (ファンダメンタル法学講座)民法〈2〉物権・担保物権 (ファンダメンタル法学講座)感想
物権法の範囲を読了。
著者の授業を受けていました。佐久間本と比べて、あまり知られた本ではありませんが事例を元にした解説は、非常にわかりやすいです。
ただし、学習者への配慮が文面までに至っているかといえば微妙で読むのは根性がいるのも事実。笑 ただ、物権って面白いなーと思える内容。判例が乗っていたりする訳では無いので別途参照は必要。
次は担保物権へ。
読了日:06月16日 著者:中山 知己,清原 泰司,鹿野 菜穂子,草野 元己,岸上 晴志,鶴井 俊吉
国際法入門 逆から学ぶ国際法入門 逆から学ぶ感想
国際法のテキスト。
総論みたいな細かくて抽象的な内容ではなくて、具体的な事例をどんどん並べてあってわかり易かった。とくに、各章の末尾にあるまとめは、そこを読むだけでざっと復習ができてよかった。
今回読んだ範囲は、管轄権と国籍などの外国人法関連。著者が各章毎に違うが、比較的バラツキのない印象。
やっぱり分かれば法律もそこそこ面白い。
わかりやすい本を読む度に、つまらない本を採用する人の気持ちがわからない。笑 授業はこの本の編者だったので余計わかり易かったのかな?

読了日:06月03日 著者:山形英郎,比屋定泰治,楢林建司,黒崎将広,桐山孝信,松井章浩,西片聡哉,西村智朗,岡田順子,木原正樹,板倉美奈子,中坂恵美子,前田直子,稲角光恵,川島富士雄,繁田泰宏,中井伊都子,小坂田裕子,徳川信治,湯山智之

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